神戸市

【神戸】ノスタルジックな異人館「香りの家オランダ館」で癒やしのひとときを

香りの家オランダ館(旧ヴォルヒン邸)は、神戸北野異人館街にある2階建てのおしゃれな異人館。

建物内部を見学できるだけでなく、腕利きのブレンダーによるオリジナル香水の調合やオランダの民族衣装体験もできる異人館です。

オランダ館の見どころと、オリジナル香水の調合や民族衣装体験についてご紹介します。

白壁にブルーの窓枠が印象的な外観

香りの家オランダ館は、白壁にブルーの窓枠がかわらいらしいノスタルジックな異人館。

1920年頃(大正中期)に木造2階建ての寄棟造り(屋根の形式のひとつ)として建築され、長い間オランダ王国総領事邸として使用されていました。

その後はロシア革命をきっかけに来日したI.Sヴォルヒン氏が居住、しばらく空き家となっていましたが異人館街に長く興味を持っていた黒田夫妻が建物を購入し、修復。

1987年1月にアンティークのヨーロッパ家具を備えた「香りの家オランダ館」として一般公開しました。

神戸市の伝統的建造物にも指定され、2009年には「ひょうごの近代住宅100選」にも選ばれています。

敷地内にある小さな前庭も見どころのひとつ。右側にある黄色いボックスは、1800年代の産業革命の頃にフランスで作られた自動販売機のルーツ。

その向かいにあるベンチは、人気アーティスト「ゆず」の2人がファンクラブ会報誌の取材で来館した際に座ったベンチなんだそう!ゆずファン人気のフォトスポットです。

黄色い大きな靴もインスタ映え間違いなしのフォトスポットなので、記念撮影をお忘れなく。

チケット売り場も三角屋根がかわいらしい雰囲気。入館料は大人700円で、3館共通割引パスポートだとお得に入館できます。ちなみに館内は土足厳禁。入口で靴を脱いで、スリッパに履き替えて入ります。

リビングルームにある約150年前の自動演奏ピアノ

リビングルームにある、約150年前のイギリス製ピアノ・ラ・ピアノ(ウェーパー社製デュオ・アート・ピアノラ ピアノ)は必見。

足でペダルを踏むと自動演奏できるピアノで、ミュージック・ロールペーパー(巻紙)を交換することで、異なる曲も演奏できます。当時日本に入ってきた同じ4台のピアノのうち、現在起動できるのはこのピアノだけというとても貴重なものです。

高級感あふれるアンティーク家具とシャンデリア

真っ赤なじゅうたんとカーテンが美しいリビングルームは、イギリス製の最高級家具がそろえられた部屋。フランス製のR.ヌーボシャンデリアもとってもきらびやか。

展示されている絵画は、オランダ国王元公司夫人(ルイザ・ファン・ファーレン女史)の作品。リビング以外の各部屋やろう下にも展示されています。

アンティークの暖炉は隣のダイニングルームと背中合わせの位置になっており、この場所にあることで煙突が1本ですむよう工夫されているそう。

2階の部屋(サロンのみ)にも同じ位置に暖炉があるので要チェックです。

執務室の立派なデスクと棚はどちらもアンティーク家具。シャンデリアは鎖に桜のツバが付いているのが特徴。よく見ると6枚の花びらが付いていますが(桜の花びらは基本的に5枚)、間違って作ってしまったそうです。

2階にあるサロンは、当時外国人が集まる場所がなかったことから、家の中を社交の場として使っていた部屋。アンティーク感漂うバラのシャンデリアは現在ではあまり見られない貴重なもの。

ベッドルームはオランダ家具で統一。ベッドの側に外国のお金がたくさん入ったスーツケースが広げられていますが、実はこのお金は外国人の観光客の方が入れているのだとか。

メイドルームもすべてオランダ製の家具を配置。なかでも注目してほしいのが、かわいらしい天使のシャンデリア。「エンゼルのほほえみ」と題する世界的名作のシャンデリアです。

大正ロマンあふれる2階の手すり

豪華なアンティーク家具とシャンデリアばかりに目が行きがちですが、2階の吹き抜けにある階段の手すりも見逃せません。北野異人館と西洋人によって作られたもので、和風の雰囲気を残す大正ロマンあふれるデザインです。

また、右奥のメイドルームとその手前のバスルームにつながるろう下は、水もれ対策のために右側に傾いた造りになっています。こちらぜひ確認してみてください。

メイドさんが食事をしていたかわいいキッチン

カントリー調のかわいらしいキッチン。当時、メイドさんはここで食事をしていたそうです。

こちらはコンロ。料理しているときに上の棚に鍋を置くと保温できるような仕組みになっています。

できあがった料理は、ダイニングとキッチンの間にあるろう下の小窓から運んでいたそうです。ちなみにダイニングはフランス製の家具がそろえられているので、要チェックです。

世界でたった1つだけのオリジナル香水

香りの家オランダ館では、花の国オランダにちなんで、世界でたった1つだけの自分に合ったオリジナル香水を創ることできます(予約不要)。私も創ってもらいました!

まずは血液型や星座、年齢、好きな色など約10項目のアンケートに回答。5種類の香りから、1番好きな香り・2番目に好きな香り・苦手な香りを選んでいきます。

アンケートの回答から、腕利きのブレンダーさんが香りを調合。

香水の調合は早くて10分ほどかかるので、もし時間に余裕がなければ、オランダ館を訪れてすぐに香水をオーダーし、館内を見学している間に調合してもらいましょう。

帰るときにオリジナル香水を受け取ることができます。

できあがったオリジナル香水がこちら。9mlで3,960円(税込)です。創ってもらった香水は爽やかな甘い香りでした。

ちなみに、オリジナル香水は、公式サイトのお問い合わせフォームからリピート注文が可能!香水瓶の底に記載している日付・ナンバー・本数などを入力して注文すると、送料無料で届けてくれます。

オランダの民族衣装を着て記念撮影

スタッフさんが着ているかわいらしい衣装はオランダ・ヴォーレンダム地方の民族衣装です。香りの家オランダ館では、この民族衣装を実際に着て記念撮影もできちゃいます!

料金は女性用が2,750円(税込)。衣装を選ぶことはできませんが、予約不要で体験できます。オランダの民族衣装を着られる機会なんてなかなかありません。体験をしたい方は、ぜひスタッフの方にお声かけくださいね。

1階サンルームにはお土産ショップも併設

香りの家オランダ館の1階にあるサンルームでは、お土産ショップも併設しています。オランダのアムステルダム直輸入の木靴や置物、オリジナル香水などを販売。

特に人気の商品がカラフルな木靴グッズ。こちらはオランダ製の木靴ブラシです。

オランダ館のオリジナル香水は5種類。

5種類のうち「オランダの香り」「香りの家オランダ館」「神戸の夕暮れ」「六甲からのそよ風」の4つは、オランダ館オーナーの黒田氏がオープン当初在籍していた調香師のヤマモトヒロコさんに作成を依頼して創られたもの。

ぜひお土産にいかがでしょうか。オリジナル香水も香りが気に入ったらお問い合わせフォームからリピート注文できますよ。

館内はとても良い香りが漂いとても癒される空間。あなたもノスタルジーな雰囲気を楽しみつつ、香りの家に癒されてみてはいかがでしょうか。